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火災に備えて(森林火災を振り返り)

 今年の2月から3月にかけて、愛媛県、岡山県、岩手県をはじめ、複数の地域で相次いで発生した森林火災は、各地に甚大な被害をもたらしました。

 令和7年3月23日(日)に発生した愛媛県今治市の林野火災では、約442ヘクタール(西条市含む)が焼失し、県内では平成以降最大規模の山林火災となりました。建物被害は今治市で21棟(住家5棟、非住家16棟)が焼損、2人が軽傷を負いました。今治市と西条市の住民3,848世帯、7,494人に避難指示が出されるなど、大きな被害が発生しました。

 また同日、岡山県岡山市貝殻山周辺で発生した火災により約565ヘクタールの林野が焼失し、非住家6棟が焼損しました。こちらでも住民627世帯、1,146人に避難指示が出されました。消防や自衛隊、消防団による懸命な消火活動が行われましたが、乾燥した天候と強風の影響で火の勢いが一時的に増し、鎮火まで数日を要しました(3月28日現在)

 90代男性が死亡し、住家102棟(全壊76棟)および住家以外の建物108棟(全壊95棟)が被害を受けました。避難指示期間中の住民の皆さんの不安と恐怖は計り知れません。(※1)

  こうした災害は、乾燥した空気と強風が火の勢いを加速させることで被害が拡大します。このような災害は、私たちにとって決して他人事ではなく、身近に考えるべき重要な課題です。

 特に4月から5月にかけては、春の訪れとともに草木が芽吹く時期ですが、空気が乾燥しやすく、強い風が吹く日も多くなります。これにより、ちょっとした火種でも一気に広がるリスクが高まります。さらに、春はアウトドア活動や野焼きの機会も増えるため、火の取り扱いには一層の注意が必要です。焚き火やバーベキューを行う際には、火の取り扱いに細心の注意を払い、完全に消火したことを確認してからその場を離れるよう促しましょう。

  さらに、身近な環境の整備も火災予防に役立ちます。自宅周辺や地域の空き地に枯れ草や枯れ木が多い場合は、定期的に除去することで延焼リスクを軽減できます。自治体や地域の防災組織と連携しながら、火災防止の啓発活動にも取り組むことが求められます。

  万が一、森林火災が発生した場合には、迅速に消防や自治体へ通報し、自分の身を守る行動を最優先してください。火災現場に近づくことは非常に危険です。風向きや地形を考慮しつつ、安全な方向へ避難することが大切です。

 春の爽やかな季節を楽しむ一方で、火災への備えと注意を怠らないことが、防災士としての責務です。日頃から火の取り扱いについて家族や地域住民と話し合い、いざという時に冷静に行動できるよう心がけましょう。


※1 総務省消防庁
https://www.fdma.go.jp/disaster/info/2025/