5月も要注意!熱中症リスクについて
春から初夏へと季節が移り変わる中、熱中症による健康被害が予測された場合に発表される「熱中症警戒アラート」の今年の運用が、4月23日から始まりました。
この「熱中症警戒アラート」は、気温や湿度などをもとに算出される『暑さ指数(WBGT)』が33以上になると予測された地域に対して、環境省と気象庁が共同で発表するものです。熱中症の危険性を広く伝え、早めの対策を促す役割を担っています。昨年は全国で計1722回発表され、社会全体での予防行動を後押しする情報として広く活用されました。
さらに、より深刻な状況に備えるために設けられたのが「熱中症特別警戒アラート」です。これば、都道府県内すべての観測地点で、暑さ指数が35以上と予測された場合に発令されますが、これは『過去に例のない危険な暑さ』が予想される状況を意味します。
「熱中症特別警戒アラート」は、昨年2024年に導入されこれまでに発表された例はありませんが、もし発表された場合には、熱中症を防ぐための行動を一人ひとりがしっかりと実践することが重要になります。実際、熱中症による死亡者は2022年に1477人、2023年に1651人、そして昨年には2033人(厚生労働省)と年々増加傾向にあります。
また、総務省消防庁の統計によると、昨年熱中症で救急搬送された人は全国で9万7578人にのぼり、統計が始まった2008年以降で最も多くなりました。
この取り組みの中で特に目を引くのが、アラートの運用開始時期です。なぜ4月23日(4月の第4水曜日)からなのか。それは、ゴールデンウィークを含む5月は、体がまだ暑さに慣れておらず、熱中症の発症リスクが急激に高まるからです。その為、注意喚起を目的として設定されています。実際、昨年5月の1か月間で2799人(総務省消防庁)が熱中症で救急搬送されました。
こうした熱中症のリスクを予測するために用いられている『暑さ指数』は、気温、湿度、輻射熱(地面や壁からの熱放射)などから算出され、熱中症の危険度を表す指標となっています。指数が28を超えると発症者が増加し、33を超えると救急搬送が急増、35では広範囲で"危険な暑さ"とされており、命に関わるレベルです。
特に注意が必要なのが、高齢者や子どもたちです。なかでも体温調節が未熟な乳幼児は、顔色や汗のかき方、ぐずり具合など、日々の小さな変化に大人がしっかりと目を配ること、安心につながります。(※1)
その安心を支える情報源のひとつが、環境省が運営する「熱中症予防情報サイト」です。ここでは、アラートの発表状況や、各自治体が指定する「クーリングシェルター(涼しい避難先)」の情報も確認できます。 こうした情報を日頃から把握し、必要に応じて周囲への声かけや情報提供に努めていきましょう。
※1 環境省「熱中症予防情報サイト」
https://www.wbgt.env.go.jp/sp/about_alert.php
厚生労働省「熱中症関連情報」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/
気象庁「熱中症から身を守るために」
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/netsu.html
消防庁「熱中症情報」
https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/post3.html